症例報告

頸椎ヘルニアと診断され牽引していたがよくならない(30代女性)

半年前に寝違えをした。その後自然に寝違えは良くなっていき首が動かせるようになってきたが、首が完全に動くようになってきたあたりから左腕に痺れるような痛みを感じ始めた。そこで整形外科に行ったところ頸椎ヘルニアと診断され、電気と牽引のリハビリをするようになった。2か月間、週に2回位の頻度でリハビリに通ったが改善はなく、元々時々頭痛があったが牽引をすると頭痛が起こるようになってしまった。
薬を処方されたりいろいろしたが、左腕の痺れ、左首から肩の張り、こめかみの頭痛がある。
左腕の痺れはずっとぼんやり感じ、何かのきっかけで痺れが強くなることもあるが決まった動作や姿勢で痺れが強くなるという感じはない。
首から肩にかけての張りは、長時間デスクワークをするとかなりつらくなる。
頭痛は元々あったものが頻度が高くなった。首回りがつらくなると頭痛が起こる。

改善策を探していたところ、会社の同僚から紹介されてサンフラワーカイロプラクティックに来院。

<初診時状態>
・姿勢検査をすると、首と肩がやや左に傾いているのと、頭の位置が前方位、肩の位置が前方に変位している
・首の可動域検査では、首を右に傾けると左手の痺れが少し強くなるのと、左首から肩にかけて張りが出る
・首のある一部を押すと、痺れが強くなるのと頭まで響く痛みがある
・そのほか首や肩に負荷をかける検査では痺れが強くなったり弱くなることはない

<経過>
左首についている筋肉が緊張していて腕に行く神経を圧迫しているのと、筋肉自体から痛みを出して頭痛につながっていると考え施術を開始した。
初回はまず首への負担を取るために、肩甲骨周りから施術。肩甲骨に動きをつける施術と肩が前に入っているのを元に戻すテクニックを行う。
胸椎と頸椎に矯正し、首を緩める施術を行ったところ、首の張りがだいぶ軽くなった。痺れはじっとしている分にはぼんやり感じるが、首を右に傾けたときの痺れの増悪が少し改善。

2回目(1週間後)。施術受けてから首の張りが快調。頭痛も頻度が減少。痺れはぼんやり感じるのは変わらずだが、この1週間痺れが強くなることは一度しかなかった。継続して施術。

3回目(1週間後)。痺れがあるようなないようなという感じ。あまり痺れ自体気にならなくなってきているように感じる。

計6回施術し、今は痺れは全くなし。その後は不定期に元々あった頭痛のメンテナンスをしている。

担当 小幡コメント

頸椎ヘルニアと伺っていましたが、頸椎椎間板に負荷をかける検査をしても痺れの増強もなく、首の筋肉に負荷をかけると痺れや頭痛が出ることから筋肉の問題と考え施術を行いました。
首の横には斜角筋という筋肉があり、その中を腕に行く神経が走っています。そのため斜角筋が硬くなると神経を圧迫して痺れを出してしまいます。
また筋肉自体からの痛み(トリガーポイント)もあり、首の張りから頭痛が来ているというパターンでした。

こういう場合、首を緩めれば改善すると言うほど単純なものではなく、首に負担をかけている要素をしっかり施術しないと改善しません。
頭の位置と肩の位置が前に行っている悪い姿勢が首に緊張を作っていると考え、姿勢の改善と首周りの緩和を同時並行で行っていきました。

こういう症状の場合、MRIでヘルニアが見つかるとヘルニアという診断が出ます。
しかしながらヘルニアが合っても症状とは関係ない場合も多々あります。この方は椎間板に負荷をかけるような首の検査では全く痺れの増強もなく筋肉を押したり負担をかけると痺れが増強することから筋肉性の問題と判断しました。

牽引はアゴに引っかけて行うため、人によっては首やアゴに緊張が強くなり頭痛の原因になる場合もあります。

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