症例報告

半年前から腰痛と足の痺れで悩み、脊柱管狭窄症と診断された(50代男性)

半年前より腰が重いような鈍痛を感じ、それを放置していたら左足に痺れが出るようになった。
整形外科に行き脊柱管狭窄症と診断されリハビリを受けていたが、一向に良くなる気配がない。
腰の痛みは腰全体が重いような痛みで、朝寝起きと夕方以降がつらく感じる。
足の痺れは常にあるわけではなく、歩いていて10分くらいしてくると左足全体が痺れてくる。
足が痺れてきたらどこかに座って休むと痺れはなくなるが、歩き始めるとまた同じような痺れが出てくる。

整形外科で治らないので整骨院に行ってみたが、腰は少し軽くなるものの足の痺れは変わらない。
整形外科では手術を勧められているが、あまり乗り気でない。登山が趣味なので歩きたい。
何か改善方法がないか検索し、紹介にてサンフラワーカイロプラクティック横浜に来院した。

<初診時状態>
・立っている姿勢を見ると、痛みをかばうために少し前傾姿勢になっているのと、右足に体重を乗せている。
・うつ伏せになると、腰の反り返りが強い。また骨盤の前傾が強い。
・可動域検査をすると、腰を反らす動作で腰が重い痛みが強く感じる。そのまま1分ほど腰を反らせて状態を続けてもらうと、左足に痺れが出てくる。
・前屈すると、痺れがスーッと消えていく感覚がある。
・坐骨神経を軽く引っ張る検査をしても痺れは出てこない。
・MRIの画像を見させて頂くと、第4腰椎に変形があり脊柱管を圧迫しているのが見れる。

<経過>
脊柱管狭窄症による痺れと考え施術を開始した。
初回はまず脊柱管を広げる方向へのアプローチを行う。脊柱管は構造上、身体を前屈する方向にしていくと広がっていき、後に反らす方向にすると脊柱管が狭くなるため、骨盤の前傾を戻すように骨盤を調整していく。腰の反り返りを戻していくアプローチをメインに行う。

2回目(1週間後)。腰の痛みは軽くなったが、痺れはやはり10分くらい歩くと出てくる。前回の施術に加え股関節の治療と胸椎の矯正を行う。

3回目(1週間後)。前回治療後、帰り道はいつもより歩けた。継続してアプローチ。

1週間間隔で治療し7回目来院時、1時間くらいなら歩けるようになったと報告あり。
その後さらに1週間間隔で治療を続けていったところ、計12回の治療でさらに歩けるようになっていき2時間くらいなら痺れなしで歩けるようになった。
その時の体調にもよるが4時間くらい歩いても痺れが出ない時もあったが、それ以上だと痺れが出てくる。
しかしながら途中でストレッチを入れたりすれば登山も痺れなしでできるようになったため、これ以上の改善は難しいと判断し、それ以後は悪くならないためのメンテナンス治療を3週に一度くらいの頻度で行っている。

院長 小幡コメント

腰椎前弯
腰椎は正常な状態では前弯と言って、少し前側にカーブしています。
脊柱管というのは背骨の中を縦に走る神経の通り道で、前弯が強くなると脊柱管は狭くなり、前弯が少なくなると脊柱管のスペースが広がります。
この方の場合、元々前弯がきつくなりすぎていたので、前弯を緩める方向に骨盤や腰椎の調整をしていきました。
腰の骨が変形して神経に当たっていること自体は、カイロプラクティックではどうにもできません。これを取るには手術しかありません。
しかしながら、カイロプラクティックのアプローチによって脊柱管を広げて神経に触れにくくすることは可能なケースもあり、この方のように歩ける時間が大幅に増える場合も多々あります。

骨が変形して神経に触れていること自体を治すことはできませんが、このように神経圧迫を弱める方向へのアプローチでも改善できます。
手術したくない方は、カイロプラクティックを試してみる価値は十分あると思います。

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