肩こりは当院でも最も多くの人が訴える症状の一つですが、そもそも肩こりというのは何なのかを説明していきます。
肩こりというのは、肩周囲の筋肉が緊張して硬くなっている状態です。
『痛い』とか『凝っている』と感じるのは、筋肉に疲労物質がたまり、人それぞれが持つ『限界点』を超えたときに初めて症状として感じます。
この硬さだから必ずつらい、などという基準があるわけではありません。
なんでもそうですが、痛みに強い人、痛みに弱い人、疲れを感じやすい人、疲れを感じにくい人など、症状を感じる限界点は人それぞれと言えます。
肩周りの筋肉が硬くなって、限界点を超えたときに感じるのが肩こりだと定義したとして、そもそもなんで肩周りの筋肉が硬くなるのでしょうか？
これは様々な原因があります。
最も多く見られるパターンとしては、姿勢の悪さ・柔軟性の悪さが挙げられます。
例として、デスクワークの肩こりを考えてみましょう。
デスクワークの人はＰＣ作業が多いと思いますが、モニターを見る＆キーボードを操作するわけです。
キーボードは身体の前にあるわけですから、必然的に肩の位置が前に行きがちです。
模式図で言うならば、肩が前に入ると、肩甲骨が外側に移動します。
そうすると肩や肩甲骨についている筋肉が引っ張られている状態が続きます。引っ張られるというストレスを受け続けていると、筋肉にはダメージとなって硬くなっていきます。
またどうしてもＰＣ作業が続くと、頭の位置が前に行きがちです。
その結果、首と肩を結ぶ筋肉がストレスを受け、硬くなっていくのです。
厳密には、背中をピシッと伸ばした状態のまま、頭だけ前に出すことは不可能です。（やってみてください）
なので腰が落ちて背中が丸まってしまうから頭が前に行くのです。つまりは座り方にも問題があるケースが多いですね。
これらは姿勢的な要因です。
これに加え、背骨のズレとか、左右でのアンバランスなども加わって肩こりにつながります。
柔軟性の悪さ（＝身体の硬さ）も肩こりに関係します。
特定の部分の柔軟性が悪いと、それだけでも姿勢が崩れる要因になります。
例を挙げると、肩の位置を決める大きな要素として、胸側の筋肉と背中側の筋肉のバランスがあります。
胸側の筋肉が短縮していれば、必然的に肩の位置が前に引っ張られていきます。
短縮している筋肉は伸ばしづらいともいえます。つまり、柔軟性がないのです。
肩が前に入った姿勢になっている人の多くは、胸側（＝大胸筋など）が短縮し、伸びづらくなっています。
よく『肩こりは血流が悪いから起こる』と言われる人もいますが、これに関してはちょっと違います。
血流の悪さが肩こりになるのではなく、肩の筋肉が硬くなったときに毛細血管を圧迫し、血流が悪くなるために筋肉が回復しにくくなり、より硬くなる、というほうが正解かなと思います。
ほかにも肩こりを起こす問題はいくつかありますが、脳梗塞の前触れとして肩こりを強く感じることはよくあります。
また、心臓疾患や胆嚢疾患などで、肩に痛みやコリを感じることもあります。
もう一つ取り上げたいことがあります。
人間の筋肉は筋膜という膜に包まれていますが、一つ一つの筋肉を包んでいる筋膜の他に、すべての筋肉を連結するように存在する膜もあります。
これが何を意味しているかと言うと、例えばですが足の筋肉が異常に固まっていたとして、足の筋肉の緊張が膜を通してほかの筋肉まで緊張が及ぶこともあるわけです。
当院でも、足までしっかり緩めると肩が楽になるという方もいます。足の緊張が筋膜を引っ張っているようなイメージでしょうか。
ほかにもいわゆる『身体の緊張が抜けづらい人』というのもあります。
上がり症に近いイメージなのですが、普段の日常的な動作でも無駄に力が入っているために、凝りやすい状態です。
このタイプでも、ある場所を緩めると身体の緊張が抜けていくことが多いように感じています。
一言で肩こりと言ってもいろんな原因があるわけです。
日々施術している上での感想ですが、一つの原因で起こっている肩こりはほとんどなく、いろんな要因が絡んでいて肩こりになっている人が多いように感じます。
肩こりでお悩みの方は、サンフラワーカイロプラクティック横浜にご相談ください。
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