症例報告

時々ギックリ腰をしているが、久々にギックリをやってしまった(40代男性)

一番最初は5年前に重たいものを持った瞬間にギックリ腰をやった。それ以来年に2,3回軽いギックリ腰を繰り返しており、調子が悪くなると鍼に行ってい た。今回は長時間運転し、その次の日の朝に新幹線に乗り、新幹線を降りたときには腰が伸びなくなっていた。今は安静にしていると痛みはないが、座っていて立ち上がると腰が伸びない。歩く動作も痛い。仕事に支障があるため、インターネットで検索して来院。

<初診時状態>

・歩く動作を見ていると、前傾し右足を引きずるように歩いている

・姿勢検査をすると、身体全体的に前傾しているのと、やや左側に倒れている

・右の腰の筋肉が見た目でわかるほど盛り上がっており、強い緊張状態にある

・前屈は何とかできるが、後ろにそらす動作はほとんどできない

<経過>

腰の筋肉がスパズム(つったような状態)を起こしていると考え治療を行った。

特に問題を起こしていたのは、大腰筋というおなか側にある筋肉で、最初はこの筋肉からアプローチし、その後股関節の可動性を促す操作や殿筋のストレッチを行い、最後に腰椎の矯正。

治療後に少し歩いてみてもらたところ、だいぶスムーズに歩けるように。

2回目は翌日来院。調子はいいが、まだ歩く動作はぎこちない。継続して治療。

3回目は2日後に来院。調子がよかったり悪かったりする。継続して治療し、治療後はほとんど大丈夫な状態に。

それ以降はまた様子を見て来院することに。

担当 小幡コメント

ギックリ腰にはいくつかのタイプがあり、大きく分けて関節の捻挫、筋肉の障害、椎間板の異常の3パターンに分けられます。この方の場合、腰周りの筋肉がつった状態になってしまい、うまく身体を動かせない症状でした。

特に問題が強かったのは大腰筋というおなかの奥にある筋肉です。この筋肉は座っている姿勢だと縮こまった状態になるのですが、おそらくは長時間をドライブで筋肉が縮こまった状態で固まってしまい、伸ばせなくなってしまったのだと思います。

ギックリ腰を繰り返している人を見ると、身体の柔軟性が著しく失われている傾向があります。普段から柔軟性を高めておけば、身体にかかる負担を分散させることができます。そのため根本的にはストレッチを普段からやることで再発を防ぐことができるでしょう。

ギックリを繰り返しているうちに、椎間板ヘルニアになってしまうこともあります。重症化すればするほど治りにくくなってしまいますので、普段からの予防が必要ですね。

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