症例報告

妊娠8ヶ月でギックリ腰に(30代女性)

妊娠8か月。元々腰はあまりよくなかったが、イスから立とうとした瞬間にギックリ腰になってしまった。普通に歩くのも困難ではあるが、近所の整骨院に行ってみたところ『妊娠中なので腰は触れない。肩や背中を少し緩めましょう』と言われ座ったままマッサージを受けた。腰は全然よくならず、このままでは出産にも影響すると考えると不安でしょうがなかった。インターネットで検索したところ妊娠中でも通えるところがあったので、来院した。

<初診時状態>
・痛みは腰の左側にある
・イスから立ち上がる動作が一番痛い
・姿勢を見ると、身体が左側に傾き、やや前傾している
・腰を伸ばすことはできない
・前屈はゆっくりなら何とかできるが、そこから身体を戻すのが痛い

<経過>
腹筋の奥にある大腰筋がつった状態と考え治療を行った。
本来ならこの筋肉を手で治療していくが、妊娠中ということでおなかを触ることができないため、大腰筋がついている股関節の治療と腰椎の治療を行い、大腰筋をゆっくりストレッチしていった。足の筋肉の硬さも強く、ストレッチ&リリースで足を緩め、ゆっくり立ち上がってもらったところ最初よりもスムーズに立てるようになった。
2回目(翌日)。昨日よりも状態はいい。継続治療。
3回目(翌日)。朝起きるときだけつらいが、イスから立ち上がる動作は何とか大丈夫。
4回目(3日後)。痛みはないが、なんとなく腰が張る。
ギックリの状態はよくなっていたので、これで様子を見てもらい、出産に向け腰の張りの状態に応じて施術することに。

担当 小幡コメント

妊娠中、腰が反り返ることで大腰筋が緊張しやすくなるのですが、大腰筋がつってしまった状態になり腰を動かすことができない状態でした。大腰筋はおなかの奥にあるのですが、妊婦さんの場合この筋肉を直接触るわけにはいかないので、関係する股関節の治療やストレッチでゆっくり筋肉を伸ばして対処しました。
このような状態では、横向きと仰向けだけで施術することが可能です。妊婦さんの場合、施術を受ける体勢も考慮して行います。

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