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背中や腰が痛い!という症状は、実は要注意な場合があります。

背中や腰が痛い!という症状のほとんどは、筋肉や骨格に関わる痛みです。
なので当院が得意とする分野なのですが、数年に一回くらいですが、筋肉や背骨とは全く関係ない症状で来院される方がいます。

今回はそんな話を。

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背中が痛い!

背中が痛いという症状の場合、先ほど書いたように多くは背骨のズレに起因する痛み、背骨のすぐ横にある脊柱起立筋が過緊張(つまりはコリ)を起こしているための問題です。
ですが数年に一回くらい、全く違う原因で背中が痛くて来院する方がいます。

帯状疱疹による背中の痛み

帯状疱疹というのは水疱瘡のウイルスの感染により起こりますが、背中の場合は肋間神経という肋骨の間にある神経を介して皮膚に症状を出します。

多くの人は子供のころに水疱瘡になっていると思いますが、水疱瘡の症状が緩解しても体の中にはウイルスが残っています。
健康な人ではそのまま無症状のままですが、ストレスや過労などで免疫力が落ちているときに、再び体の中のウイルスが活動して帯状疱疹として活動します。

私自身はなったことはありませんが、帯状疱疹による背中の痛みの場合、以下のような特徴が多いです。
・背中の片側が、ピクンとかズキンとか痛むが、常に痛いわけではなく断続的に痛みが襲ってくる
・皮膚の症状は、初期では出てこない
・筋肉や関節の痛みでは、前屈するとか後屈するといった身体の動きで痛みが出るが、身体の動きと痛みは無関係
・最近残業続きで睡眠が足りてないなど、過労がある(ただし本人的にはそこまでグッタリするほどの過労ではないことも多い)
・経験したことがないタイプの痛みと訴える人が多い(コリっぽくない感じがするなど)

当院ではこの6年間で3件の帯状疱疹が疑われる背中の痛みがありましたが、だいたいはこんな感じで訴えてきます。

当院では一応皮膚の状態を見させていただきますが、当院に来院されたときに発疹が確認された事例はゼロです。
発疹よりも痛みが先に出て、発疹はその数日後から出るということが多いからです。

患者様からのお話を聞いていると帯状疱疹っぽいなとわかるので、疑わしいときは皮膚科に行ってもらいます。
当院でいくら施術しても改善する見込みはゼロだからです。

尿管結石

尿管結石は背中というよりも腰の痛みとして出ることが多いのですが、これの症状はかなり強い痛みが出ることが多いです。

痛みの特徴としては
・背中(腰)の左右どちらかに出る
・ずっと痛いわけではなく、強い痛みが襲ってきて落ち着いてを繰り返すことが多い
・体の動き(前屈、後屈など)で痛みが変化しない
・脂汗をかくほどの痛み

尿管結石の痛みを、ぎっくり腰と思って来院する方はいます。
ぎっくり腰と尿管結石による腰痛の違いですが、身体を動かすときに痛みがあるかどうかです。

ぎっくり腰では筋肉、関節、椎間板などを痛めていますので、例えば椅子から立ち上がるときに激痛が走るとか、寝返りを打つときに激痛が走るとか身体の動きに合わせて痛みが変化します。
そしてほとんどのぎっくり腰では、安静に寝ているだけなら痛みがないことが多いです。

尿管結石では体の動きと痛みが連動しないことがほとんどです。
時々尿管結石による背中や腰の痛みで【ぎっくり腰になったっぽい】と来院する方がいますが、尿管結石の痛みの場合は普通に歩いていることがほとんどです。

腎臓や尿管の痛みの場合、実は徒手検査である程度わかります。
背中の腎臓の裏あたりを拳で叩くと、腹部まで広がるような強い痛みを発することがあります。
これはマーフィーパンチテストという検査法で、救急隊の方もスクリーニングで使っているようです。

当院では疑わしき事例がありましたが、お電話の段階で尿管結石が疑われたのでまずは病院に行ってもらいました。

腹部大動脈瘤解離

私が直接見た事例ではありませんが、腹部を縦に走る大きな血管が縦に裂けて、その痛みが背中から腰に出ているという事例は聞いたことがあります。
これの場合も、筋肉とかの痛みと違い体の動きで痛みが変化することはほぼありません。
そのわりに強い痛みだったりします。

危ない背中の痛みを見分ける

当院では知識と経験から、このように危ない背中の痛みを見極めたうえで施術をします。
私は医師ではありませんので、診断することはできません。
しかしカイロプラクティックを行う上で、このようにカイロプラクティックの適応外の症状を見極めることがまず大事だと思っています。

ただなかなか難しいことですが、過去に来た【帯状疱疹が疑われる事例】では、本人もネットで調べて帯状疱疹ではないのかと思い、休日にやっている内科に行き、帯状疱疹じゃないと思うよと言われたので当院に来院された経緯があります。
私は内科ではなく皮膚科に行ってくださいとアドバイスさせていただきましたが、肝心の医者が見逃したのでは・・・
この方は結局、帯状疱疹でした。

私はカイロプラクティックの大学を卒業していますが、大学ではこのようなカイロプラクティック適応外の症状も詳しく勉強します。
マーフィーパンチテストは覚えているだけで数回しか使ったことはありませんが、疑わしきものを適切な医療機関に紹介するというのも、私の大きな仕事だと考えています。

いくら凄腕のカイロプラクターでも、帯状疱疹や尿管結石は歯が立ちませんし、そもそも施術しても意味がないのです。

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