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最もいい枕とは?(1)

当院には首や肩の痛み、コリなどで来院する方がとても多いですが、よく受ける質問に『どういう枕がいいのでしょうか?』という質問があります。
これは非常に難しい問題です。
オーダーメイドの枕や枕外来を売りにしているところも多いですが、当院に来ている方の中には『いろいろ計測してもらって枕をオーダーメイドで作ったが、普段使っている枕よりもコリがひどくなる、痛みが出る』などの訴えも良く聞くからです。

枕の役割は、首や頭を負担なく支えることにあります。
理想とする高さは、仰向けと横向きでは違うのです。(うつ伏せは論外です)


この画像は、立っている状態での首の湾曲です。
右側が正常な頸椎の湾曲ですが、頸椎は前弯といって、前側に弧を描くようにC字型になっています。
最適な枕の高さとは、このC字型が自然に近い形で保たれる高さです。

枕が高すぎると、図の左側のように頭が持ち上がった状態になります。
これではC字型が崩れてしまいますね。
逆に枕が低すぎると、C字型のカーブが強くなりすぎます。
どちらも頸椎に対する負担は大きく、朝起きたときに『イタタ・・・』となってしまう原因になります。

また横向きでの枕の高さも違います。
横向きでは、耳と肩の間にあるスペースを埋めるだけの枕の高さが必要です。
このとき枕の高さが高すぎると、頭が持ち上がった状態になり、低すぎると頭が沈み込んだ状態になります。
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枕が高すぎると、頭の位置が持ち上がります。
首の左右には筋肉がありますが、枕が高すぎた場合、下側になっている筋肉は伸ばされ、上側になっている筋肉は縮こまります
こういうアンバランスが続くと、朝起きたときに『イテテッ』となってしまうのです。

なので仰向けと横向きでは、根本的に枕に求める高さが違います

人間は寝返りをしますが、寝返りをすることで一定部分に負荷を集中させないようにする働きもあります。
当院に来ている方から聞いた話ですが、ほかの整体で『たくさん寝返りをしなさい』と指導されたそうです。
確かに、そのほうが首に対する負担は小さいですが、寝ている最中のことを自分で制御できる人はほぼいないと思います。
寝返りしろと言われても、できないですよね。

枕は奥が深く、精密に計測して作っても、合わない時は合いません。

枕を変えたほうがいいケースですが、一つの判断基準として
・寝る前よりも、朝起きたときのほうが首や肩が痛いかどうか

私はこれを重視しています。
肩こりが強いから枕を変えましょ!ではないのです。
肩こりでも、朝起きたときが一番つらい人や、デスクワークをしているとつらくなる人など、様々なパターンがあります。
デスクワークで肩こりが強くなるけど、寝て起きると多少改善している。
こんな人は枕を変える必要はありません。
本来、寝ているうちに筋肉の緊張状態は回復していくわけで、寝る前よりも朝起きたときのほうが楽であれば、その枕はとりあえずは合っています。
下手に枕を変えてしまうと、どツボに嵌るというか、何が正しいのかわからなくなってしまう人もいます。

枕を変えたほうがいいケースは、寝る前よりも朝起きたときのほうが首や肩が痛い人。
この場合です。

ちょっと長くなりそうなので何回かに分けて解説します。

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