症例報告

産後2か月。恥骨が痛く、力を入れると痛みが出てくる(20代女性)

出産直後から恥骨が痛くなった。最初は歩くこともできないくらいに痛みがあったが、2週間くらいしたら少し落ち着いてきた。その後育児に追われている間にまた痛みが強くなってきて、腰や股関節周りに力を入れるような動作では恥骨のやや右側が強く痛む。歩き出そうと一歩目を踏み出したときなども痛い。
早く治療に行かなければと思っていたが、なかなか子供を預けることができる人もおらず、困っていた。土日なら近所であれば旦那さんに預けていけると思い、インターネットで検索してサンフラワーカイロプラクティック横浜に来院した。

<初診時状態>
・立っている姿勢を見ると、痛みを避けるように左足に重心がかかっている。
・右足で片足立ちになる動作をしてもらうと恥骨に痛み
・骨盤を固定した状態でもう一度片足立ちになってもらったところ、痛みは7割減
・右股関節の動きが著しく硬い

<経過>
骨盤がグラグラに不安定になっているために恥骨に負担がかかっていると考え治療を行った。
初回は骨盤を閉める方向に持っていくように、骨盤横の筋肉を緩め、調整。右股関節の動きがかなり固まっていたので、股関節に関係する筋肉をストレッチしながら緩めていき、股関節自体を動かすアプローチを行った。
治療後は右足で片足立ちになったときの痛みが6割軽減。

2回目(5日後)。どうしても土日に用事があるため、当院の託児サービスを利用。状態はまずまず。急に動こうとすると痛みがあるが、以前の痛みに比べたら半分くらい。

3回目(1週間後)。8割くらい症状は改善しているが、最後の部分がガンコに残っている気がする。股関節の内転筋をしっかり緩めてきたところ、いろいろ身体を動かしてもらっても痛みはほとんどない。

4回目(1週間後)。痛みはない。

状態はよさそうだったので、少し治療間隔を空けてみて様子を見ることに。

担当 小幡コメント

出産時に恥骨を痛めてしまうことは比較的多い症状です。

骨盤の構造を説明すると、骨盤は大きく分けて3つの骨から出来ていて、真ん中の仙骨、両サイドの寛骨があります。
寛骨は大人では一つの骨ですが、子供のうちは腸骨、坐骨、恥骨の三つに分かれています。
大人では、一つの骨になっているのですが、骨の場所によって坐骨とか恥骨とか呼ばれています。

仙骨と寛骨は、お尻側で仙腸関節という関節でつながっており、寛骨の前側(いわゆる恥骨)の部分は、恥骨同士が軟骨を介してつながっています。
ここを恥骨結合と言います。

骨盤は後ろ側の仙腸関節と、前側の恥骨結合でつながっていて、両方が安定していることが大切なのですが、後ろ側の仙腸関節がグラグラに開いていると、恥骨結合に負担がかかり治りが遅くなります。
そのため、今回のケースでは仙腸関節を安定させるアプローチ(=骨盤を閉じるアプローチ)をしっかり行い、関係する股関節の筋肉を緩めたところ症状はなくなりました。

産後は育児で忙しくてなかなか治療に行けないことが多いですが、当院では託児サービスも行っておりますので、是非ご相談ください。

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